「北海道犬」という犬種をご存知でしょうか。国の天然記念物に指定されているこの犬種を守り続ける札幌の男性のもとに、先月、4匹の子犬が生まれました。
小屋から出てきたのは、生まれたばかりの子犬。先月5日、札幌市北区の梅本さんの住宅で4匹の子犬が生まれました。犬種は「北海道犬」です。
梅本博さん)
「今回生まれたのは?1頭だけオスであとはメス」、「これメス。お腹に黒っぽくでてる。爪の肉球、これも真っ黒」、「ここに手を入れて、こう持つと絵になりますよ」。
井元小雪記者)
「心臓の音が速い!」
子犬は茶色い毛の2匹と、白い毛の2匹。ここに暮らす「おとな」の北海道犬は全部で7匹いますが今回、子犬を産んだのは1歳4カ月の「純有牙姫」。父親は「阿希雄」8歳です。
およそ50年にわたって「北海道犬」一筋で犬を育て続ける梅本さんには、ある思いがありました。
室内梅本さん)
「どんなものでも植物でも動物でも原種がある。原種が改良されている。でも原種だけはこの世から絶対に絶やしたらだめだと」。
札幌に本部を置く保存会によると、「北海道犬」は狩りの能力に優れていて、かつてアイヌ民族は狩猟に連れだっていました。昭和2年に生まれたオスの「阿久」が現在の北海道犬の主流とされる「千歳系」の1代目で、梅本さんは50年ほど前に「阿久」の血を継ぐ15代目の「北海猟王」と出会い、この「千歳系」の血統を守っていくことを決めたと言います。
梅本さん)「心動かされた犬。立ち姿がいい犬だな、絵になる犬だなというのが僕の好み」。
1937年に天然記念物に指定された「北海道犬」。1970年代の年間の繁殖数は7000匹だったものの、おととしはわずか157匹でした。
愛好家たちの手でこの犬種を守っていこうと年に2回、「北海道犬」のコンテストが行われています。
梅本さんが育てた犬はかつて全国1位になったこともあるそうです。
梅本さんは北海道犬を大切に育て、後世に残してくれる人に北海道犬を譲っています。梅本さんの家でこの冬生まれた4匹のうち、3匹の引き取り手は決まっていますが、オス1匹はまだ決まっていません。
梅本さん)
「毛並みとか、面構えとか、そういうものを持ってる犬だと思ってる」、「ぼくらよりだいぶ若くて、よし!これからやるぞというそういう意気込みのある人のところにいったらいい。そういう意気込みのある人が名乗ってくれればぜひそういう人に託したいと思ってる」。
梅本さん)
「おいで。初めて会わせる」
この日、子犬が初めて父親と顔をあわせました。育て、守る人たちの愛情に包まれて北海道犬の血は受け継がれています。
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